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農業生物多様性:カエル類、湿生、水性生物、オオサンショウウオなど

2021.04.21
その他
Text by 丹波篠山市農業遺産推進協議会

降水量が少なく、水が不足する丹波篠山地域では、江戸時代初期を中心に多くのため池が造られました。ため池は水路を通じて、田畑を潤します。そこは多くの生きものたちにとって大切なすみかとなりました。

 

ため池では、黄色い花を咲かせる絶滅危惧種の水草・オグラコウホネが見られ、夏になると池周辺では、ラン科のサギソウが羽を広げた白サギのように美しい花を咲かせます。水面に張り出した樹上で産卵する、珍しい森林性のモリアオガエルやシュレーゲルアオガエルも数多く生息しています。普段は森の中にすむ小型のセトウチサンショウウオや、成長すると1m以上になるオオサンショウウオの姿も見られます。

 

このように、動植物を育む環境が、長い農業の営みの中でしっかりと守られているのです。

 

シュレーゲルアオガエル

兵庫県立人と自然の博物館 https://www.hitohaku.jp/material/l-material/frog/zukan/shuregeru.html

 

モリアオガエルの卵

兵庫県立人と自然の博物館 https://www.hitohaku.jp/material/l-material/frog/zukan/shuregeru.html