前回に引き続き、江戸時代の料理本から黒豆料理についてご紹介します。今回は、材料に現代ではほとんど見かけることのない、特殊なものが含まれている料理を紹介します。どのような味になるのか想像がつきませんが、「江戸時代にはこんなふうに黒豆を食べていた!」ということがわかる資料としてお楽しみください。
また、「同じような料理をおじいちゃんおばあちゃんが作ってくれていた!」等、地域の郷土料理に関する情報がございましたら是非お教えください。
【煮物】 人参 凍みこんにゃく 黒豆 (料理献立集)
【煮物】 くこ 田作り しじみ 黒豆 (料理献立集)
【煮物】 たにし 黒豆 ふきのとう ごぼうぶつ切り (料理献立集)
【煮物】 くもだこ※1 辛鮭の皮 黒豆 昆布 かんぴょう ごぼう 山椒 (料理献立集)
【煮物】 黒豆 揚げ麩 くわい ごぼう千切り 初茸 (新撰会席しつほく趣向帳)
【煮物】 ちょろぎ えだささげ※2 黒豆 (和漢精進料理抄)
【煮物】 黒豆 辛皮※3 長芋さいの目切り (和漢精進料理抄)
【煮物】 まて貝 せり根 黒豆 (江戸料理集)
※1…タコの一種。手長蛸ともいう。
※2…十六ささげの若さやのこと。
※3…山椒の木の若い小枝の皮。
新撰会席しつほく趣向帳 八・九月 煮物の部
※画像は会席しつほく趣向帳(提供:ROIS-DS人文学オープンデータ共同利用センター)を改変して作成しました。この画像はクリエイティブ・コモンズ表示継承4.0国際ライセンスの下に提供されています。